「日雇いバイトの源泉徴収って必要?」
「いくらから税金を引けばいいの?」
「源泉徴収票は日雇いでも発行しないといけない?」
日雇いバイトを採用している、企業の給与計算担当者や採用担当者のなかには、このように判断に迷う場面も多いのではないでしょうか。
日雇い労働者への給与支払いには、一般の従業員とは異なる源泉徴収の取扱いが適用される場合があります。
給与額や雇用期間、適用区分(甲欄・乙欄・丙欄)によって税額の計算方法が変わり、仕組みを正しく理解していないと、誤った処理につながる可能性もあります。
また、源泉徴収票の発行義務や期限についても、通常の給与と取扱いが異なるので注意が必要です。
そこで本記事では、日雇いバイトの源泉徴収が必要となる条件や税額の計算方法、源泉徴収票の発行ルールについて、企業の実務担当者向けに詳しく解説します。
日雇い労働者の給与処理に不安がある方は、ぜひ参考にしてください。
※この記事は2026年2月22日時点の情報をもとに作成しています。最新の内容や詳細は、各機関のサイトにてご確認ください。
日雇いバイトでも源泉徴収は必要?
日雇いバイトであっても、条件に応じて源泉徴収は必要になります。
判断のポイントは、主に「給与額や契約内容」と「源泉徴収税額表の適用区分」です。
まずは、どのような場合に源泉徴収が発生するのか、基本的な考え方を解説します。
日雇いでも給与額や契約期間によって源泉徴収は発生する
日雇いバイトでも、源泉徴収が一律に不要になるわけではありません。
日雇い賃金に該当する場合は、原則として給与所得の源泉徴収税額表(日額表)の丙欄により税額を計算し、金額帯によっては税額が0円となることもあります。
なお、継続して2ヵ月を超えて雇用される見込みがある場合は日雇い賃金に該当せず、通常の給与と同様の源泉徴収の取扱いになります。
加えて、雇用期間の見込みや契約更新の有無によっても、取扱いが変わる場合があります。
契約上は日雇いとして扱っていても、実態として継続雇用と判断される場合もあるため、契約内容と勤務状況を総合的に確認して判断する姿勢が重要です。
適用区分(甲欄・乙欄・丙欄)によっても源泉徴収税額は変わる
源泉徴収税額を計算する際は、従業員を甲欄・乙欄・丙欄のいずれかに分類します。
この適用区分によって税額の計算方法が異なるため、区分の理解は実務上とても重要です。
それぞれの定義と適用条件を、以下の表にまとめました。
| 区分 | 定義 | 適用条件 |
| 甲欄 | 扶養控除等申告書を提出している人 | 主たる勤務先として給与を受けている |
| 乙欄 | 扶養控除等申告書を提出していない人 | 主たる給与ではない給与、または丙欄に該当しない給与 |
| 丙欄 | 日々雇い入れられる人、または雇用期間が2ヵ月以内の人 | 日雇い、または短期雇用で継続2ヵ月以内 |
日雇いバイトの場合は、原則として丙欄(日雇い賃金)が適用されるケースが多いものの、雇用条件や扶養控除等申告書の提出状況によっては乙欄が適用されることもあります。
区分の誤りは、源泉徴収額の過不足につながるため、事前確認を徹底すると安心です。
日雇いバイトにおける源泉徴収税額の計算方法
日雇いバイトの源泉徴収税額は、国税庁の「源泉徴収税額表(日額表)」に基づいて計算します。
ここでは、適用区分(甲・乙・丙)ごとの計算方法を確認していきましょう。
丙欄:日額表の該当レンジに基づいて税額が決まる
丙欄は、いわゆる「日雇い労働者」や雇用期間が2ヵ月以内と定められている短期雇用に適用される区分です。
税額は、国税庁が公表している源泉徴収税額表(日額表)に基づいて算定します。
金額帯によっては税額が0円となる場合もあり、一定額を超えると源泉徴収が発生します。
具体的な税額は、支給日額を日額表の該当区分に当てはめて確認しましょう。
例えば、日給が10,000円の場合、日額表の丙欄を参照すると税額は8円です。
(※税額は年度によって改定されるため、最新の日額表を必ず確認してください。)
甲欄:扶養親族などの人数に応じて源泉徴収税額が変動
甲欄は、給与所得者の扶養控除等申告書を提出している従業員に適用される区分です。
日雇いバイトでは適用される場面は多くありませんが、申告書が提出されている場合は丙欄ではなく甲欄で税額を算定します。
計算では源泉徴収税額表の日額表の甲欄を参照し、支給日額と扶養親族等の人数が交差する金額を徴収します。
扶養人数によって税額が変わり、同じ日給でも控除される所得税に差が生じる点が特徴です。
例えば、扶養親族等が0人の場合、日給が3,500円未満であれば税額は0円です。
これを超えると課税対象となり、該当区分の税額を確認して徴収します。扶養人数の把握が計算の前提となります。
乙欄:少額の給与でも源泉徴収が必要
乙欄は、給与所得者の扶養控除等申告書が提出されておらず、かつ丙欄の要件にも該当しない給与に適用される区分です。
計算では、源泉徴収税額表の日額表の乙欄を用い、その日の社会保険料等控除後の給与額に3.063%を乗じて税額を算出します。
乙欄には免税となる基準がなく、少額の給与であっても原則として源泉徴収の対象となります。適用区分の判定を誤ると、徴収漏れにつながるため注意が必要です。
日雇い労働者に対する源泉徴収票の発行ルール
日雇い労働者に給与を支払った場合でも、一定の条件を満たすと源泉徴収票の発行が求められます。
発行の要否は雇用形態だけで判断するものではなく、支払額や在籍状況などを踏まえた確認が必要です。
ここでは、源泉徴収票の発行対象となる条件と、発行期限の基本ルールを解説します。
発行が必要な条件
源泉徴収票は、給与の支払額や在籍日数にかかわらず、原則としてすべての受給者に交付する義務があります。
これは、所得税法第226条で定められており、日雇い労働者も対象です。
源泉徴収税額が発生しない場合でも、支払金額を証明する書類として交付が必要であり、発行対象から除外されません。
なお、税務署への提出については別の基準が設けられており、年間の支払額が50万円以下の場合は提出不要となるケースがあります。
交付義務と提出義務は、区別して整理しておくとよいでしょう。
発行期限
源泉徴収票の交付時期は、雇用の終了時期によって異なります。
日雇い労働者の場合は、雇用契約がその都度終了する扱いとなるため、原則として退職日の翌日から1ヵ月以内に交付します。
勤務が1日のみであっても、この取扱いは変わりません。
一方、年末まで継続して在籍している場合や、引き続き雇用される見込みがある場合は、年末調整後にまとめて作成し、翌年1月31日までに交付する方法も認められています。
日雇い採用を効率化するなら「スポットバイトル」
日雇い雇用では、源泉徴収の判定や税額計算、源泉徴収票の作成など、通常の雇用とは異なる実務対応が求められます。
さらに、応募者管理や急な欠員対応も重なると、担当者の負担は大きくなりがちです。
こうした業務負担を軽減するためには、単発・短期雇用に特化したサービスの活用も有効な選択肢のひとつです。
その一例として、「スポットバイトル」があります。
スポットバイトルでは、応募者情報の管理や連絡対応を一元化でき、急な欠員が出た場合もスムーズな人材確保につながります。
さらに、実際の勤務状況を確認してから長期雇用へ切り替えられるため、ミスマッチを防ぎやすい点が特徴です。
公式LINEから最短10秒で掲載できる手軽さに加え、バイトルの集客力を活かした採用力の高さも大きな魅力です。
日雇いバイト源泉徴収に関するFAQ(よくある質問)
日雇いバイトの源泉徴収については、実務上の細かな取扱いに迷う場面も少なくありません。
以下では、日雇い雇用における源泉徴収の実務で押さえておきたいポイントをQ&A形式でまとめました。
Q1.交通費は源泉徴収の対象になる?
交通費の取扱いは、支給の内容によって異なります。
業務のために必要となる実費精算の交通費は、原則として給与とは区別されるため課税対象ではありません。
例えば、業務上の移動に伴う電車代やバス代など、実費相当額を支給する場合は源泉徴収の対象外です。
一方で、通勤手当として支給する場合は非課税限度額が設けられており、その範囲を超えた金額は課税対象となります。
ただし、タクシー利用など経済合理性が認められない支出については、実費であっても給与とみなされる可能性があります。
Q2.源泉徴収票を希望されたら発行しないといけない?
源泉徴収票は、受給者から希望があった場合に限らず、給与を支払ったすべての人に交付する義務があります。
所得税法では、給与の支払者は受給者に対して源泉徴収票を交付しなければならないと定められており、日雇い労働者も例外ではありません。
短期雇用でも確実に交付できるよう、マイナンバーの取得や書類作成の手順をあらかじめ整備しておくと安心です。
まとめ
本記事では、日雇いバイトにおける源泉徴収の基本ルールや計算方法、源泉徴収票の発行義務と期限について解説しました。
日雇いであっても、給与額や適用区分によって所得税の取扱いは変わり、源泉徴収や書類発行などの実務対応が求められます。
特に適用区分の判定や源泉徴収票の交付は、誤ると税務上のトラブルにつながる可能性があるため、正しい理解が重要です。
制度を理解したうえで、社内のフローや書類管理を標準化しておくことで、日々の処理をより確実に進めやすくなります。
こうした税務処理や労務管理の負担を軽減したい場合は、スポットバイトルの活用がおすすめです。
応募者管理や急な欠員対応を効率化でき、日雇い雇用の運用をよりスムーズに進められます。
採用から人材活用まで一貫して管理できるため、業務負担の軽減と安定した人材確保の両立につながるでしょう。
日雇いバイトの源泉徴収にかかる手間を削減したい場合は、ぜひスポットバイトルの利用を検討してみてください。



